スペインは世界有数の国際養子受け入れ国?!
近年スペインでは、スペイン人家族に受け入れられた国際養子の子供達を目にする機会が多くなりました。スペインは世界でも有数の国際養子受け入れ国です。
1.どこの国から養子を受け入れている？
スペインは2004年には5,541人の国際養子を受け入れており、アメリカに次いで世界第2位の受け入れ国となりました。その後政治、経済的な政府の政策により受け入れ数は減少し適度な数になってきています。2017年には531人、2021年には783家族から申請があり171人の子供が国際養子としてスペインの家庭に受け入れられました。主な受け入れ国は、1位がインド（41人）、ベトナム（35人）、ブルガリア（21人）となっています。中国からの養子は2019年は79人でしたが、2020年には6人と大幅に減少しています。これは中国政府が国際養子縁組の対象となる家族が旅行することを許可しなくなったことや一人っ子政策が見直された為です。また近年送り出し国の政策により、国際養子が減少しています。自治体別ではマドリード、カタルーニャ、ガリシア、アンダルシアが最も多く受け入れています。
2.スペインにおける国際養子の現状と課題
スペインでは国際養子の子供の年齢は上がっており、養子として受け入れされた際の年齢が1歳未満の子供の数が減る一方で、5歳以上の子供の年齢が上がっています。また国際養子となる子供の年齢が上がっているため、養子となった子供がスペインの家族や社会に同化していくための手厚いフォローも必要になってきています。申請してから国際養子を受け入れるまでには、複雑な手続きや事前カウンセリング等いくつかのステップを踏む必要がある為、約3年程要します。
（参考）
epsocial オンライン（スペイン語） Caen un 12% las adopciones internacionales en España en 2021 y aumentan un 25% las nacionales
Anales de pediatría オンライン（スペイン語） Adopción internacional en España: situación actual